SHUTTLE 358 : Understanding Wildlife

ハープ、ピアノ、ボイスといった生音や微細なグリッチノイズがゆったりと流れるアンビエントの中へ溶け込んでおり、どこか遠くを眺めているような虚ろげで夢見心地の気分。ただ優雅なだけでなく冷ややかで電子的な響きや揺らめきも同居しており、さらにレーベルがミルプラトーなだけにクリックホップ的なリズムを刻むロービートも特長としている。いわば Clicks & Cuts 世代の電子音響アンビエントといったところか。本作の中でも最も生音重視でぬくもりのある1曲目 「finch」 が素晴らしいだけでなく、聴き込んで行くと6曲目あたりからラストにかけてがまた面白くなる。