AROVANE : Tides

前作「Atol Scrap」に比べるとブレイクビーツがさらにスローでダーティに深化しており、深い音の響きを聴かせている。中でもオープニングとなる 「Theme」 では暗く沈んだムード、その中を妖しくギラつくようなチェンバロが独特で、また 「The Storm」 でのハープシコードなどの楽器もどこか西洋バロック調の響きを持たせています。その一方で 「Tides」、「Seaside」 のように Christian Kleine 奏でるアコースティックギターや環境音によって幾分メロウな印象も受けますが、特に 「Seaside」 は波打ち際をたおやかなアコギのフレーズが延々と鳴り響いている完全ノンビートの美しい1曲。